声楽を勉強すると決まって初めに練習するのが「イタリア古典歌曲」です。

ここでは、その中から「Sento nel core(私は心に感じる)」の名演の聴き比べてみたいと思います。
曲はバロック時代ののイタリアの作曲家であるアレッサンドロ・スカルラッティ(Alessandro Scarlatti)によって書かれました。
スカルラッティは音楽史の面から見ても、バロックの音楽を古典(モーツァルトなど)へ繋いだという意味で重要な人物と考えられています。

レナート・ブルゾンの「Sento nel core」

レナート・ブルゾン(Renato Bruson)は1936年生まれのイタリアのバリトン歌手です。
日本にも度々来日していることから、日本でも人気の高い歌手です。
1960年にスポレート歌劇場におけるオペラ「トロヴァトーレ」(ヴェルディ作曲)のルーナ伯爵でデビューして以来、世界中で活躍しました。

プランデッリの「Sento nel core」

ジャチント・プランデッリ(Giacinto Prandelli/1914年~2010年)はイタリアのテノール歌手です。
「ルチア」エドガルド、「リゴレット」マントヴァ公爵、「椿姫」アルフレード、「ボエーム」ロドルフォ、「蝶々夫人」ピンカートン、「トスカ」カヴァラドッシなどイタリアの輝かしい声で観客を魅了しました。
またイタリア人ではありますが、フランスものもレパートリーとして持っていました。

ティート・スキーパの「Sento nel core」

ティート・スキーパ(Tito Schipa/1889年~1965年)はイタリアの往年のテノール歌手です。
スカラ座などヨーロッパで歌ったのちに、1920年以降はシカゴ・リリックオペラやニューヨーク・メトロポリタンオペラなどアメリカで活躍しました。
「椿品」アルフレード、「リゴレット」マントヴァ公爵、「ラ・ボエーム」ロドルフォの他に「セビリアの理髪師」アルマヴィーヴァ伯爵なども歌い幅広い歌唱力で聴衆を魅了しました。

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