「淡水魚は川でしか生きられない。」
「海水魚は海でしか生きられない。」
というのは皆さんも何となくご存知かと思います。

しかし、実は淡水魚も海水魚も生きられる魔法の水が存在することを皆様はご存知でしょうか。

その前に淡水魚と海水魚について少しだけ説明をしたいと思います。
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淡水魚は海水では生きられない

淡水魚とは川や湖沼など淡水域に生息する魚のことを指します。
この淡水魚というのは、塩分を外に出すことはできません。

そのため海水に淡水魚を入れてしまうと、体内の塩分濃度が上がってしまって死んでしまいます。

海水魚は淡水では生きられない

同様に海水魚は淡水では生きられません。
海水魚とは、その名の通り海に生きている魚のことを指します。

海水魚は体内の塩分を常に放出しています。
塩分のない淡水で海水魚が生活すると、体内の塩分を出し過ぎてしまって死んでしまいます。

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魚の体内の塩分濃度を利用して生まれた「好適環境水」

しかし淡水魚と海水魚には共通しているものがあります。
それは、どちらも体内の塩分濃度は同じだということです。

好適環境水は、魚の塩分濃度と同じ塩分濃度となっています。
魚と同じ塩分濃度にすることで淡水魚と海水魚が共存できるようになるのです。

好適環境水はカリウムやナトリウムなどの魚の浸透圧調整に関係する成分や濃度を研究してできたそうです。
好適環境水は淡水にわずかな濃度の電解質を加えることで作られます。

大昔は淡水魚と海水魚は共存していた

実は約4万5000年前、海水魚と淡水魚はいずれも海で共存していました。

その共存していた頃の大昔の海の塩分濃度を研究したところ、魚の体内の塩分濃度と同じだったことがわかったのです。
その水こそが好適環境水なのです。

約4万5000年前の海の塩分濃度の研究ができる時点で、素人には摩訶不思議な話ですね。
研究者の方たちの情熱と努力の研究で生み出されたのが好適環境水なのですね。

水産資源の急激な減少

近年世界中で魚ブームが起こっています。
その結果、水産資源は減りつつあります。
農林水産省の発表するデータによると、漁業養殖業の生産量は1984年の1282万tをピークに減少し、2013年には479万tまで落ち込んでいます。

40年後には天然の魚はいなくなってしまうのではないかという学説もあるほどです。

今後の好適環境水に期待!

しかし、好適環境水があれば海がない山間部などでも海の魚の養殖が可能になります。
また好適環境水を使うことによって、コストを抑えられるだけでなく、魚が病気にかかる確率も低くなるそうです。

もしかすると山間部で漁業を営むという人たちが近い将来に現れるのかもしれません。

好適環境水が私たちの環境を救ってくれるかもしれませんね。

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