「My Way(マイ・ウェイ)」は、1969年にフランク・シナトラによって歌われシングルとしてもアルバムでもリリースされました。

作曲クロード・フランソワ、ジャック・ルヴォー、作詞ポール・アンカの作品ですが、1967年にフランス語の歌詞「Comme d'habitude」(作詩クロード・フランソワ、ジル・ティボ)でリリースされたのがはじめです。
英語の作詞をしたポール・アンカがフランスで原曲を聴いて、英語にした歌詞でシナトラに歌ってもらおうと思ったそうです。

当時の売り上げはアメリカで27位、イギリスで5位と歴史に残るヒットとまではいきませんでしたが、次第にフランク・シナトラの象徴のような曲へとなっていきました。
ただイギリスでは2年以上もチャート上位に留まりロングヒットを飛ばしましたので、そういう意味では大ヒットと言えるかもしれません。
またこの曲はビートルズの「イエスタデイ」に次いで世界中で多くカバーされている曲だとも言われています。

ここではそんな「My Way(マイ・ウェイ)」のオリジナルとカバーを聴き比べてみたいと思います。

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エルヴィス・プレスリーの「My Way」


「My Way」のカバーを語るうえでエルヴィス・プレスリー (Elvis Presley)は外すことができません。
プレスリーの亡くなった直後(1977年)にリリースされた「My Way」のライブ録音は、本家のシナトラを抜きアメリカでチャート22位を記録しました。

シド・ヴィシャスの「My Way」


エルヴィス・プレスリーに続きパンクの神様、シド・ヴィシャス (Sid Vicious)も「My Way」をカバーしています。
前半のゆったりとしたテンポの歌唱はとても衝撃的な声を聞かせてくれます。
中盤からアップテンポになってからの演奏はセックス・ピストルズでの印象と変わらない演奏を聴くことが出来ます。
完全に覚えていなかったのにもかかわらず、シド・ヴィシャスはこのレコーディングにアドリブで臨んだそうです。

Northern Kingsの「My Way」


フィンランドのメタルのカバーバンド、Northern Kingsも「My Way」をカバーしています。
Northern Kingsはいくつかのバンドからボーカルが集まっており、この「My Way」ではTeräsbetoniのJarkko Aholaが歌っています。
曲自体は2008年にリリースされたアルバム「Rethroned」に収録されています。
メロディはほとんど変わらないのに、180度変わった曲の印象が面白いです。
またメタルのボーカルだけあって歌唱力も確かです。

尾崎紀世彦の「My Way」


日本人も「My Way」を多くカバーしていますが、ここでは尾崎紀世彦のカバーを紹介したいと思います。
布施明の「My Way」も和製シナトラとして挙げられるかもしれませんが、この尾崎紀世彦バージョンも絶品です。
今のJポップ界では中々聴くことができなくなった「甘く切ない、そして響きの豊かな歌声」は必聴です。
中音域の声の豊かさが、サビになるとさらに輝きを増していきます。

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