「Vittoria, mio core!」はジャコモ・カリッシミが作曲したカンタータです。

ジャコモ・カリッシミ(Giacomo Carissimi/1605年~1674年)はバロック時代に活躍したイタリアの作曲家で、とりわけ教会音楽を多く残しました。
モンテヴェルディの少し後の時代に活躍し、レチタティーヴォを発展させ音楽劇をより豊かなものにしました。
また音楽史上、室内カンタータやオラトリオにおいても重要な人物だと評価されています。

ここでは「Vittoria, mio core!」の名演の聴き比べてみたいと思います。

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チェチーリア・バルトリの「Vittoria, mio core!」


チェチーリア・バルトリ(Cecilia Bartoli/1966年~)は、イタリア人のメゾソプラノ歌手で現在世界で最も人気のある歌手の一人です。
その特徴的な音色で一聴するだけで彼女の声だとわかります。
モーツァルトとロッシーニの他にバロック音楽でも活躍しており、この曲はまさに彼女が得意とするジャンルの一つです。
両親ともプロの歌手で、ザ・サラブレッドでもあります。

ベニャミーノ・ジーリの「Vittoria, mio core!」


ベニャミーノ・ジーリ(Beniamino Gigli/1890年~1957年11月30日)はイタリアのテノール歌手です。
20世紀前半に活躍し亡くなって50年以上経った今でも多くのファンが存在します。
カルーソーの急死でクラシック界が沈む中、救世主のように現れ世界中を熱狂の渦に巻き込みました。
その美しい声と音楽で歴史上最も評価の高いテノールの一人です。
この録音は1949年のもので音質は良くありませんが、美しい音楽が堪能できます。

ディミトリー・ホロストフスキーの「Vittoria, mio core!」


ディミトリー・アレクサンドロヴィチ・ホロストフスキー(Dmitri Hvorostovsky/1962年~)は、ロシアが生んだオペラ界のスーパースター(バリトン歌手)です。
歌声はもちろんその優れた外見から、人気やカリスマ性も備えており「エフゲニー・オネーギン」のオネーギン役は彼の当たり役の一つです。
ブルーレイ・DVDで発売されているメトロポリタン歌劇場の「エフゲニー・オネーギン」でその姿を見ることが出来ます。

テレサ・ベルガンサの「Vittoria, mio core!」


テレサ・ベルガンサ(Teresa Berganza/1935年~)は、スペインの往年のメゾソプラノ歌手です。
20代前半でオペラの殿堂であるミラノのスカラ座にデビューし、それ以来世界の第一線で活躍し続けています。
多くの役を演じ、「カルメン」カルメン役や「セビリアの理髪師」のロジーナ役でも素晴らしい姿を見ることが出来ます。
1992年に母国で開催されたバルセロナオリンピックでは同じくスペイン出身のプラシド・ドミンゴ、アルフレード・クラウスらと共に開会式を盛り上げました。

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