楽器にスポットを当ててクラシック音楽を楽しむテーマ、今回はチューバ編です。

チューバは金管楽器の仲間で、その中でも豊かな低音域が特徴的な楽器です。
1820年代のバルブ装置の発明によって1835年に誕生した比較的新しい楽器でもあります。
一般的にあまり触れることのないチューバですが、1種類ではなくF管、E♭管、C管、B♭管の4種類があります。

見ての通りクラリネットやトランペットに比べると息の量を多く必要とする楽器でもありますが、それでもフルートほどは必要ないようです。
またその楽器の構造上吹いてから音が鳴るまでに少し時間がかかる楽器でもあります。

ここではチューバが楽しめるクラシック音楽の名曲をいくつか紹介したいと思います。

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チューバの音色が楽しめるクラシック音楽の名曲

ヴォーン・ウィリアムズ「チューバ協奏曲」


ヴォーン・ウィリアムズの「チューバ協奏曲」は新しい作品で1954年に作曲されました。
ロンドン交響楽団の創立50周年祝賀コンサートのために書かれた作品です。

ヴォーン・ウィリアムズはイギリスの作曲家で、20世紀に活躍した人物です。
日本ではあまり知られていませんが、欧米ではイギリス人による音楽の復興に貢献したことで高い評価を得ています。
ウィリアムズは音楽大学在学中には「惑星」で有名なホルストと交流があったそうです。

ベルリオーズ「幻想交響曲」第5楽章


ベルリオーズの「幻想交響曲」は、1830年に作曲された彼にとって最初の交響曲です。
自らの失恋の実体験をもとに書かれていると言われており、「失恋で落ち込みアヘンを吸った芸術家」の物語を交響曲で表現しています。
この失恋の相手である女優ハリエット・スミスソンとベルリオーズは、しばらく時間はかかりますが運命的な再会をし結婚をすることになります。
運命的な再会はこの「幻想交響曲」の再演をスミスソンが客として聴きに来たことでした。

マーラー「交響曲第1番」第3楽章


マーラーの「交響曲第1番」は1884年から1888年にかけて作曲された作品で、「巨人」という副題でも知られています。
「巨人」という副題は当初は付いておらず、1893年の第2稿においてこの名が付けられました。
マーラーの歌曲集「さすらう若者の歌」の第2曲と第4曲のメロディーが使われており、声楽ファンにとっても馴染みのある作品かもしれません。

この第3楽章の主題は「フレール・ジャック」というフランスの童謡を短調にしたものです。
日本では「グーチョキパーでなにつくろう」の歌として親しまれています。

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