ワルツは18世紀末にオーストラリア・バイエルン地方で生まれました。
このワルツは19世紀にウィーンで大流行します。

ここではショパンの「ワルツ」について少し取り上げてみたいと思います。

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ショパンのワルツ

1830年、19歳の時にショパンはウィーンへ演奏旅行に出かけました。
そこでショパンはシュトラウス一世やヨーゼフ・ランナーのワルツに触れますが、あまり好感を持たなかったそうです。

ウィーンとショパンが合わなかったとも言われています。
当時のウィーンのテクニカルな演奏とショパンの繊細な演奏が似ても似つかぬものだったことや、オーストリアとポーランドが政治的に敵対していたことが理由として挙げられます。

しかし、ショパンは生涯を通してワルツを作曲し続けています。
ショパンが受け入れられなかったのはワルツそのものではなく、ウィンナ・ワルツの大衆化された状態にあったのかもしれません。
実際ショパンのワルツは、パリでの社交界を思わせるような洗練された貴族のサロンにふさわしいワルツに仕上がっています。

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ショパンはのワルツに対してシューマンは、「踊り手は少なくとも伯爵令嬢であるべきだ」と言ったそうです。
このシューマンの言葉が、ショパンはワルツの音楽性を端的に表現したものだと言えるでしょう。
シュトラウスのワルツとは全く違った印象のワルツとなっています。

ショパンはワルツの芸術性を高め、ピアノ曲として残したのです。

また演奏面においてもショパンのワルツは技巧的にそれほど難しくないことから、広く親しまれています。

ショパンのワルツの名盤

ショパンのワルツは、ショパンの作品の中では重要な位置にあるとは言えません。
そのため、録音も有名作品に比べれば少なくなっています。
ショパンのワルツの演奏が、気品漂うサロンの雰囲気を必要とするのも理由の一つかもしれません。
高級サロンでピアノを聞くような機会はめったにありませんものね。

3アシュケナージとフランソワ
ショパンのワルツの名盤としてアシュケナージとフランソワの二つを紹介したいと思います。

アシュケナージはいわゆるスタンダードな演奏です。
とてもバランスの良い洗練された演奏に仕上がっています。
個性は少ないかもしれませんが、曲の魅力を十分に引き出しています。

対するフランソワはとても個性的な演奏です。
表現も豊かで美しい響きが奏でられています。
高級サロンのイメージを味わうのならば、フランソワの方が良いのかもしれません。

両方の名盤を聴き比べてみるのも良いかと思います。

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